アニメ本編ではガルガンティアの技術、文化についてかなりの時間を割いて描写されてきました。
それに対してレドの所属する(していた?)人類銀河同盟の描写は多くはありません。
『少年と巨人』はそんな人類銀河同盟の技術、文化を補完するのにぴったりでした。
そしてこの『少年と巨人』と本編7話を見ると、人類銀河同盟とガルガンティアの人々の思想の違いがはっきりします。
その違いは自然征服思想と自然共存思想といっていいでしょう。
『少年と巨人』には人類銀河同盟の人類と自然に対する思想を端的に表している部分があります。
「すべての生命をはぐくむ母なる宇宙。その宇宙が生み出した数限りない生命は、実は二種類に分けることができます。一つは隷属型生命。もう一つは開拓型生命です。
(中略)
隷属型生命とは、その生まれた環境に隷属する不完全な生命である。適応によって変化してゆくが、変化したところで環境に隷属していることは変わらない。
開拓型生命とは人類である。人類は完成された生命体であり、自身は変化せずに、道具によって環境を征服し、また新たな環境を開拓する。
小説『翠星のガルガンティア 少年と巨人』は、書籍情報によると『主人公レドと愛機となる戦闘ロボット兵器チェインバーが出会う、本編に至る前日譚(プリクエル)』みたいで、著者はアニメ版の脚本にも参加されている海法紀光氏。各章のタイトルは「試験」、「クラスメート」、「将来の夢」、「最終試験」などでプロローグ・エピローグ含め全9章で、オビの謳い文句は『黙示録、宇宙叙事詩、前日譚』。
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