http://www.chage-aska.net/general/history/index.html『ONE』
『風の引力』
作詞?作曲/飛鳥 涼 編曲/飛鳥 涼?CHRIS PORTER
「これは『ID』のカップリングです。本当は次のシングルに、という話も上がっていたんですが、あえてカップリングとして選考しました。
『ID』という楽曲と相反する感じがかえってお互いのいい部分を引き出しているといった感じで、こっちの方が好きだって人も多いんですよね」
『ONE』
作詞/飛鳥 涼 作曲/飛鳥 涼?ERVIN BEDWARD
編曲/飛鳥 涼?PAUL WICKENS
「これはロンドンで作ったものです。前回、『river』の英語バージョンの詞を書いてくれたERVINが、僕の作曲中に家に遊びに来たんだけど、そのときに、横でなにげなく鼻唄を歌っていてね、「いまのフレーズは使えるよ、この曲で使ってみよう!」ってことになって急遽一種のコラボレーションの形になってしまった曲です。
なので、作曲にふたりの名前が出ていて、アルバムのなかではめずらしい1曲になっています。いちばん苦労したのは詞。とにかく曲のなかの字数が少なくて非常に大変だった。そのなかで、恋愛のなかで経験する別れ、誰でも経験する気持ちとか、自分のなかにある気持ちとか、人の気持ちの流れを簡潔に表現できないかなと思って、スパンと切ったような情景を歌うことができたらいいなと思って作った曲です」
『草原にソファを置いて』
作詞?作曲/飛鳥 涼
編曲/飛鳥 涼?PAUL STAVELEY O'DUFFY
「これは最初、すごく中途半端な曲で、レコーディングもできないんじゃないかなとも思っていた曲でした。でも煮詰めていくうちに、変化していくメロディーが少しずつ曲全体に影響していって、気が付いたらなんだかすごくいい曲になっていた
。年末のクリスマスのときに『夜のヒットスタジオ』で歌ったんだけど、そのときはオケもまだ途中だったんだ。でも、それくらい早く歌いたいと思った曲かな」
『バーガーショップで逢いましょう』
作詞?作曲/飛鳥 涼
編曲/飛鳥 涼?PAUL STAVELEY O'DUFFY
「この曲はアルバムのなかでちょっとホッとするような、楽しめる楽曲があったらいいなあと思って、一気にバンドのセッションのような雰囲気で作った曲です。なんかバーガーショップとか、なにげない所でどーんと芸能人があからさまにデートしてるイメージだよなあ、なんてスタッフと話していて書いた詞です。
『Code Name.2』で言えば『青春の鼓動』のような役割です」
『僕はすっかり』
作詞?作曲/飛鳥 涼
編曲/PAUL STAVELEY O'DUFFY?ROBIN SMITH
「詞も変え、メロディーも変え、アレンジも変えて、全部やり直した楽曲です。最初は『コーナーボーイ』ってタイトルで、OKのテイクもでていたんだけど、なんだか納得がいかなくて、またメンバーを集めて一からやり直しした曲です。でもそのかいあってか、生まれ変わった曲は雰囲気もぜんぜん違うし、前よりもぐんとオシャレな曲に仕上がったと思っています」
『共謀者』
作詞?作曲/飛鳥 涼
編曲/飛鳥 涼?CHRIS PORTER
「物事を進めていくために仲間やチームで狙いや作戦を立てる、これはその目的のために共謀しているんだっていう言い方もある。そしてそういう共謀者的な意識が欠落していると、どんなにすごいプロジェクトもけしてうまく進んではいかない。そういう発想からつけたのがこのタイトルです。
物事を進め、相手を倒すためには自分たちはひとつになって共謀しているんだっていう意識は大事だと思う。何があってもおじけるな、自分の力で思うままに進んでいけば必ず形になるんだっていうのがこの曲のテーマです」
『帰宅』
作詞?作曲/飛鳥 涼 編曲/飛鳥 涼?PAUL WICKENS
「これは『201号』につづいて、ギター1本で作ってみたいなあと思って作った曲です。ガットギターとストリングス、メインボーカル1本とハーモニーが1本、それにリズムがついているといった感じで、非常にシンプルな形に仕上がっています。詞は少し『PRIDE』を思わせるようなフィーリングもあります。
ある朝、スタジオを出たときだったな。夜が明ける前の白々しているような、そんな朝もやのなかを家に帰るために車で246を横切るんですが、なんだかたまらない気持ちになってしまって。この気持ちを今、覚えておこうと思って、車を止め、そのときの気持ちをメモりました」
『ブラックマーケット』
作詞?作曲/飛鳥 涼 編曲/飛鳥 涼?PAUL WICKENS
「外国にいくとどこもかしこもコピーが氾濫していて、それが結構あたりまえで、お金のなる木になっていたりする。でも考えてみたら外国ばかりじゃない。ビデオにしたってCDにしたって、結構情報さえも日本ではお金を出せばなんでも取引ができてしまう。そんなことを考えて作った楽曲です。
詞の持っている意味と楽曲のポップ性がかえってシニカルなムードをひきだしていて、曲と詞がすごく合っている1曲だと思っています」
『君が家に帰ったときに』
作詞?作曲/飛鳥 涼 編曲/飛鳥 涼?CHRIS PORTER
「これは入院している女の子と、それを見舞いに訪れる、まあ恋人同士の歌ですね。歌でお話を描いてみたいと思って作りました。だからいちばんアルバムのなかでは恋人同士の些細な気持ちの動きとか、仕種とか、情景が自然に浮かび上がるような、そんな1曲になっています。
シングル候補の1曲だったんですが、これはけっこう正統派な楽曲だと思っています」
『ID』
作詞?作曲/飛鳥 涼
編曲/飛鳥 涼?PAUL STAVELEY O'DUFFY
「これは2月5日に発売された先行シングルの曲。自分が自分であるために存在価値を表現したこの楽曲は、このソロアルバム自体の象徴みたいなところがあると思っています」
1997年TUG OF C&A会報3月号より