http://animeanime.jp/biz/archives/2007/12/_gdh.html中国でゴンゾ作品等アニメのネット配信 GDHが日中合弁企業
アニメ製作のGDHは、中国市場で日本アニメの配信・販売を拡大する目的の日中合弁企業・力合功造(寧波)文化発展有限公司(リーガゴンゾエンターテイメント有限会社)を来年1月下旬に上海で設立する。
会社の資本金は50万ドルで、GDHが44%を出資するほか、中国最大の動画配信サイトを運営する九州夢網が51%、中国でデジタルTVシステムを開発する深セン力合数字電視有限公司(リーガデジタルTV)が5%出資する。
九州夢網はネットでの動画配信のほか、モバイルコンテンツの配信も行う。中国内に3000万人以上のユーザーを持つこの分野のトップ企業である。
また、リーガデジタルTVは、中国清華大学系のベンチャー企業で、中国独自のモバイルデジタルTV向けプラットフォームの開発を行っている。
GDHは今回の合弁会社設立の目的を、アニメを中心とした日本の映像作品をインターネットの利用を通じて中国で配信するためとしている。
当面は九州夢網の運営する動画配信ポータルサイト「bbvod.net」で、GDHのグループ会社GONZOのアニメ作品やGDHがライセンスを管理する作品の配信を行う。この配信は月額定額制などの方法を利用するとしている。
将来的には、九州夢網とリーガデジタルTVとの業務提携などにより、デジタルTVでの作品放映やマーチャンダイジング事業、さらにアニメ制作事業も視野に入れている。
今回は、中国での日本アニメのテレビ放映や映像パッケージ事業展開の道が事実上断たれているなかで、インターネット市場の進出規制が比較的緩いことに着目したものである。
中国ではテレビ放映やパブリッシングが厳しい審査と時間を経なければいけないなか、インターネットでの映像配信は審査過程が少ないことが知られている。国内での作品のリリースと中国での展開での時差が事業展開で問題になるなか、審査時間の短いことはインターネット配信ビジネスの有利な点である。
また、インターネットでの配信・販売は、国土が巨大で大都市が多い中国で作品の流通を簡略化出来ること、低価格の販売が可能になるなどビジネスの可能が大きい。
しかし、他の事業と同じように、ビジネスリスクも少なからず存在する。それは中国ビジネス全般にある不確実性である。これまでも韓国オンラインゲームの中国市場での躍進の結果、海外オンラインゲームの中国進出の許可が厳しくなった例もある。
いまは規制の緩いインターネットでの配信ビジネスの規制が、今後強化されない保証はない。しかし、規制強化が起きるのは、一般的に海外企業が一人勝ちするような場合が多い。今回のように合弁企業として事業を運営し、両国双方の企業に利益が入る仕組みが確立することで、中国でのインターネットによるアニメビジネスが拡大する可能性もあるだろう。
GDH
http://www.gdh.co.jp/GONZO
http://www.gonzo.co.jp/bbvod.net
http://www.bbvod.net/关于九州梦网
http://user.bbvod.net/aboutuser/aboutus.aspx